ビザ問題

時間がない!時間がない!ということでシェムリアップからベトナムへ飛びます。

そう!飛びます!時間がないので!

なぜ時間がないかはまた後々、ブログにするのですが。この飛ぶという選択により、また一波乱起きるなんてわたしは知りませんでした。ひーん!

 

穏やかに過ごして心癒されたカンボジアに別れを告げ、ベトナムへ。ベトナムは以前、ハノイハロン湾を訪れたことがあったのでホーチミンからベトナム中部あたりまで北上する予定にしました。入国で躓くとは知らずに。

 

ベトナムへ向かう機内で、わたし気が付いたんです。

出国チケットのない場合はビザが必要

ないじゃん。出国のチケット。ラオスに陸路移動するつもりだもん。

めーっちゃめちゃ焦りました。今日はベトナム入国するだけだし、何する訳じゃないから空港着くの夕方だけどべつにいいかーなんて思ってたけどよくない。どうしよう、どうしよう、と不安な気持ちで空港に着いたとき目の前に現れたアライバルビザの看板みて泣きそうになったし、長蛇の列を見て白目剥いた。

 

アライバルビザの窓口でやっと巡ってきた自分の番。強面のおじさまが書類に目を通す。

「…日本人?」

「そうです」

「ビザはいらない」

「いるんです!わたし出国チケット持ってません!」

「でも15日以内に出るんだろう?」

「陸路でラオスに行く予定です」

「それならビザはいらない、イミグレに行きなさい。はい、次」

え、まさかのビザ必要ない宣言。しかもイミグレに行く様子をめちゃめちゃ見られているのでおとなしくイミグレへ向かいます。しかしイミグレのお姉さんは「ビザ必要でしょ」とスタンプを押さない。

で、ですよねぇー!(涙)

でもわたし、さっきまであそこに並んでたのにビザ貰えなかったんですよー。え、これって遠回しな入国拒否なのか?とか思い始めたけど、もう一回頑張ってとお姉さんに励まされてアライバルビザ列に戻ります。そして戻ってきたのをさっきの強面おじさんが気が付くのです。

「なんでここにいるんだ」

えーん!だってやっぱりビザ必要なんだもん!ということを説明すると、どこのイミグレカウンターに並んだか聞かれて指さすと、別のイミグレカウンターに連れていかれます。別のきれいなお姉さんに強面おじさんが何やら事情を話すと「OK」と言って気軽にスタンプを押そうとする。すると、さっきのイミグレお姉さんが「なにしてるの!」と割り込んでくる。まあ、現地の言葉で話ているので完全にわたしのフィーリングなんですけど。

ただ、分かったのは強面おじさんはめちゃめちゃ日本人を信頼してくれているということでした。目の前で繰り広げられる口喧嘩(?)にわたしがオロオロしていると、二番目のイミグレお姉さんが「彼はあなたが日本人だからちゃんと期限内に出国するからビザはいらない、わざわざお金を払わなくていいって言ってるのよ」と説明してくれました。とても嬉しかったけど、わたしがすごい悪い奴だったら強面おじさんが怒られてしまうのでは?とか出国の時にビザがないってわたしが捕まるパターンとかないの?とかいろいろな考えが頭を駆け巡りました。が、結局おじさんの言い分が勝った模様で「楽しんでね」と言って二番目のイミグレお姉さんがスタンプを押してくれました。

完全にわたしの準備不足でこんなことになってしまって申し訳ないのが一番でしたが、見ず知らずのわたしをここまで信頼してくれた強面おじさんの純粋さが嬉しかったです。

ちなみにスタンプが押されたことを確認すると、強面おじさんは満足げに手を振って去っていきました。ドラマみたい…

 

 

入国するだけで時間がすごくかかったし、気が付けば空港の外は真っ暗。

もうすでに非常に疲れながらエアポートタクシーにお金を払って空港を出たところ、こっちだこっちだと押し込まれるようにして車に乗せられました。いやいや、ナンバーも何も確認できてないんだが…と思いながら本当にこの車で合っているのか尋ねると「そうだよ!」と言いながらも、エアポートタクシーのレシートをむしり取ろうとしてくるので怪しい。本当に?本当にそうなの?信じていいの?と疑心丸出しでいたら、空港を出るのにお金を払ってくれと言われ「お前やっぱり違うやないかい!」と思わず心の中の関西人がツッコミを入れてしまいました。信じてなかったけど、やっぱりな展開に「降ります」と言って車を降りて本物のドライバーと車を探しているとすぐ近くにいた。

「車に乗せられちゃったからびっくりしたよ」

いや止めろよ、お前の客だぞ。こいつ運転しなくていいラッキーって思っただろう、とニコニコしているドライバーに「ほんとに本物?ほんとに本物のドライバー?」と疑っていたけど、非常に丁寧な運転に「本物だな」となりました。

 

この日は動揺しまくりで、見返すと写真が一枚も残っていなくてブログ書きながら笑いました。