分からなければ分からないと言ってほしい

ホーチミンは1泊のみで列車でフエに向かいます。

ホステルのフロントで駅までのタクシーを呼んでもらいました。暑いしバックパックは重いし距離あるし料金も高くなかったので。ただ、このタクシーがイケてませんでした。宿のお姉さんが丁寧に駅までの道のりを説明したにもかかわらず、半分ほど走ると迷子に。挙句の果てに分からないからここまで、と言われるのでした。

ねぇ、分からなかったらその時聞いてよ。ちなみにわたしも方向音痴だし地図読めないし英語喋れないから説明できないんだけど😢

半分しか走ってないから半分しか料金払いませんよ、ということで半分支払ってあとは歩くことにしました。めちゃめちゃ暑いしバックパックは重いし、荷物見直そうとこのとき本気で心に誓うのでした。

 

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やっとたどり着いたサイゴン駅!

この駅の閑散とした雰囲気に、うーん、これは分からなくても無理ないかもと思うのでした(笑)ほんとひっそり存在してるし、駅前ってタクシーとかホテルの客引きが多いイメージなのにご覧のとおりですので…。

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カラーリングが好みでした

ちなみにこの列車の中でも楽しいことや素敵な出会いがあるのですが、それはまた次回に持ち越しますね。こうやって振り返っていると本当に人との出会いに恵まれていて我ながらもってるな~と感心するのでした。

ビザ問題

時間がない!時間がない!ということでシェムリアップからベトナムへ飛びます。

そう!飛びます!時間がないので!

なぜ時間がないかはまた後々、ブログにするのですが。この飛ぶという選択により、また一波乱起きるなんてわたしは知りませんでした。ひーん!

 

穏やかに過ごして心癒されたカンボジアに別れを告げ、ベトナムへ。ベトナムは以前、ハノイハロン湾を訪れたことがあったのでホーチミンからベトナム中部あたりまで北上する予定にしました。入国で躓くとは知らずに。

 

ベトナムへ向かう機内で、わたし気が付いたんです。

出国チケットのない場合はビザが必要

ないじゃん。出国のチケット。ラオスに陸路移動するつもりだもん。

めーっちゃめちゃ焦りました。今日はベトナム入国するだけだし、何する訳じゃないから空港着くの夕方だけどべつにいいかーなんて思ってたけどよくない。どうしよう、どうしよう、と不安な気持ちで空港に着いたとき目の前に現れたアライバルビザの看板みて泣きそうになったし、長蛇の列を見て白目剥いた。

 

アライバルビザの窓口でやっと巡ってきた自分の番。強面のおじさまが書類に目を通す。

「…日本人?」

「そうです」

「ビザはいらない」

「いるんです!わたし出国チケット持ってません!」

「でも15日以内に出るんだろう?」

「陸路でラオスに行く予定です」

「それならビザはいらない、イミグレに行きなさい。はい、次」

え、まさかのビザ必要ない宣言。しかもイミグレに行く様子をめちゃめちゃ見られているのでおとなしくイミグレへ向かいます。しかしイミグレのお姉さんは「ビザ必要でしょ」とスタンプを押さない。

で、ですよねぇー!(涙)

でもわたし、さっきまであそこに並んでたのにビザ貰えなかったんですよー。え、これって遠回しな入国拒否なのか?とか思い始めたけど、もう一回頑張ってとお姉さんに励まされてアライバルビザ列に戻ります。そして戻ってきたのをさっきの強面おじさんが気が付くのです。

「なんでここにいるんだ」

えーん!だってやっぱりビザ必要なんだもん!ということを説明すると、どこのイミグレカウンターに並んだか聞かれて指さすと、別のイミグレカウンターに連れていかれます。別のきれいなお姉さんに強面おじさんが何やら事情を話すと「OK」と言って気軽にスタンプを押そうとする。すると、さっきのイミグレお姉さんが「なにしてるの!」と割り込んでくる。まあ、現地の言葉で話ているので完全にわたしのフィーリングなんですけど。

ただ、分かったのは強面おじさんはめちゃめちゃ日本人を信頼してくれているということでした。目の前で繰り広げられる口喧嘩(?)にわたしがオロオロしていると、二番目のイミグレお姉さんが「彼はあなたが日本人だからちゃんと期限内に出国するからビザはいらない、わざわざお金を払わなくていいって言ってるのよ」と説明してくれました。とても嬉しかったけど、わたしがすごい悪い奴だったら強面おじさんが怒られてしまうのでは?とか出国の時にビザがないってわたしが捕まるパターンとかないの?とかいろいろな考えが頭を駆け巡りました。が、結局おじさんの言い分が勝った模様で「楽しんでね」と言って二番目のイミグレお姉さんがスタンプを押してくれました。

完全にわたしの準備不足でこんなことになってしまって申し訳ないのが一番でしたが、見ず知らずのわたしをここまで信頼してくれた強面おじさんの純粋さが嬉しかったです。

ちなみにスタンプが押されたことを確認すると、強面おじさんは満足げに手を振って去っていきました。ドラマみたい…

 

 

入国するだけで時間がすごくかかったし、気が付けば空港の外は真っ暗。

もうすでに非常に疲れながらエアポートタクシーにお金を払って空港を出たところ、こっちだこっちだと押し込まれるようにして車に乗せられました。いやいや、ナンバーも何も確認できてないんだが…と思いながら本当にこの車で合っているのか尋ねると「そうだよ!」と言いながらも、エアポートタクシーのレシートをむしり取ろうとしてくるので怪しい。本当に?本当にそうなの?信じていいの?と疑心丸出しでいたら、空港を出るのにお金を払ってくれと言われ「お前やっぱり違うやないかい!」と思わず心の中の関西人がツッコミを入れてしまいました。信じてなかったけど、やっぱりな展開に「降ります」と言って車を降りて本物のドライバーと車を探しているとすぐ近くにいた。

「車に乗せられちゃったからびっくりしたよ」

いや止めろよ、お前の客だぞ。こいつ運転しなくていいラッキーって思っただろう、とニコニコしているドライバーに「ほんとに本物?ほんとに本物のドライバー?」と疑っていたけど、非常に丁寧な運転に「本物だな」となりました。

 

この日は動揺しまくりで、見返すと写真が一枚も残っていなくてブログ書きながら笑いました。

 

 

 

 

 

タイムスリップ


カンボジアに滞在できる時間はわずかなので、わたしは滞在都市をシェムリアップに絞っていました。みなさんおなじみ、みんな大好き、アンコール遺跡群に行くためです。

宿のおじさんがドライバーをしてくれると言うのでお願いしました。

宿で何かをお願いすると割高なことも多いけどすごく居心地が良くチャーミングな方々だったので、ここでお金を使いたい!と思ってお願いしました。あまり高いプランで頼めなくてごめんね、という気持ちだったけどニコニコと笑みを絶やさないおじさんに頼んで本当に良かったです。

 

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遺跡ってなんでこんなに心弾むんだろう
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最高です

月並みといか語彙力が低すぎて、クメール王朝ってすごかったんだなというバカ丸出しの感想しか今もでてこないんですが、実際に現地で観てるときは「わー!」しか言ってなかった記憶。本当にすごいものをみたときって感嘆の声をあげるしかないんですよね(と、己を正当化してみる)

 

また、こうやってフットワーク軽く海外へ行ける日はいつ来るんだろう?と思うとちょっぴり寂しい気持ちになります。

へたくそながらも、すごいなと思いながら撮った写真たちを載せておきます。

 

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遺跡とわんこ。なぜこんなにも合うのだろうか…

 

施しとは?偽善とは?なにが正解?

バンコクからバスでシェムリアップへ。

タイを出国するのにすごく並びました。長蛇の列とはまさにこのこと、という感じ。反対にカンボジア入国は本当にここ?って感じの建物で結構、スムーズに終わった記憶。無事入国を終えた後に同じバスの乗客がカジノに何人も吸い込まれていくのが驚きでした。だって、国境越えるだけだよ?ほかの乗客も入国したら出発しちゃうよ?わたしの知らない何か悪いことがそこで行われているのか?と少しドキドキしました。(ほんとのところはどうだったのかは分かりませんが)


カンボジアに入ってすぐ、物乞いの子どもたちが後ろをついてきて言葉にできない思いになりました。この旅を始めてから最初の子どもの物乞いで、どこかでこういうことを忘れている自分がいました。その場でわたしが物をあげても問題の根本が解決する訳ではない、そしてわたしがその問題を解決しようとこれからも継続した取り組みをする訳でもない、それでもわたしのことお金に見えるのかな?とか、まぁ色々なことを考えてしまうわけですよね。もちろん、わたし自身も仕事を辞めて旅行しているという点では資金が潤沢で人さまに分け与える余裕があるかと言われると全くないんですが。でもいつもなんだか悶々と考えてしまってざらざらとした気持ちになってしまうんですよね。

ただこの子どもたちはとても切り替えが早く、わたしがお金をくれない人だと分かるとすぐ後ろで施しを準備していた欧米人のおじさまに声を掛けていました。

 

このブログのタイトル通り、施しとは?偽善とは?なにが正解かいつも分かりません。が、人それぞれが持っている価値観を大切にすること・他人の価値観を否定する前に考えることが大切なのではないか、ということに帰結します。なんの答えでも解決策でもないけど、簡単に答えがでるものでもないと思うので。

 

うーん、と何とも言えない気持ちになりながら入国しましたが少し奮発してシングルルームに泊まったら気持ちはだんだんと落ち着きました。ドミも人がいなさそうだったけど、時にはひとりでいる時間も大切なので。

すっかり暗くなってしまってあんまり遠いところまでご飯を食べに行くのが怖かったので、宿近くの食堂でご飯を食べて商店で飲み物とアイスを買うことにしました。

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地元の人であふれる最高の食堂

結局、泊まっている間はここでばかりご飯を食べていました。安いし美味しいし何よりこの街に少し自分が溶け込んでいるような感じがして楽しかったです。

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優しい味にほっこり

 

水を掛けられる前に

タイはもうすぐソンクランということでお祭りの準備が着々とすすめられています。わたしは全然水掛けられたくないのでソンクランが始まる前にバンコクを脱出してシェムリアップへ向かいます。

 

その前に。

バンコクで一番好きなお寺に。

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修復中で泣いた

船に揺られてWAT ARUNへ。はじめてタイ旅行したときに色々なお寺を周ったけど、とても印象に残っているところです。装飾がすごくきれいで川沿いという立地も含めとても好きなお寺です。全貌が見られなかったのは残念だけど、またバンコクに来たら行くだろうからまた訪問するのを楽しみしておきます。

 

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くー、最高

バンコク滞在はこれと言って他に何もしていないけど、宿で出会た中国人の女の子が印象的でした。すごく人懐っこくて優しいいい子で、連絡先も分からないけど出会えてよかった子だなと思っています。ご飯をふたりで食べに行った帰り、公園のブランコに座って「どんな男の子が理想?」「今まで何人と付き合った?」とおしゃべりしたのが、すんごーくかわいかった。こちとらもうそんな色恋話にきゃっとなる可愛らしさをどこかに置いてきてしまったので、公園+ブランコ+男の子の話=青春かな?みたいな気恥ずかしさと、こういう楽しさひさしぶりだなっていう懐かしさとで脳みそ沸騰しそうでした(笑)

 

わたしがソンクランまでバンコクに滞在しないことをすごく残念に思ってくれて、カンボジアへ向かうのに朝早く出る時もわざわざ早起きして駅まで見送ってくれました。しかも、忘れ物がないかわたしよりも入念にベッド周りを探してくれるやさしさ…(しかし結局眼鏡と靴下を忘れていくという残念なわたし)

 

本当に旅行中に出会った人たちは優しいというか寛容な人が多くて、自分の心の小ささに傷つくこともありますが「自分が優しさを貰った相手には返せないけど、ほかの誰かに返したい」とこの日も日記にそうしたためた記憶があります。

証明写真

座席のカーテンを閉め切らず、漏れてくる明かりに街の大きさを感じたり時間の流れを感じたりしながら、寝たり起きたり楽しく過ごしてタイ国鉄で迎えた朝。朝ごはんはほっこり系で、こちらもおいしかったです。

 

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ただし量が多い

駅のホームで短期旅行の日本人の方とお互いの旅の安全を祈り分かれます。

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ごみごみしてるとなぜかわくわくする

バンコクといえばカオサンロード!ですが、行くのが面倒なので行きません。

行ったことあるし、わたしの旅の楽しみ的に行かなくていいかなという。

宿はMRTの駅から割と近いところに決めました。とりえあえずバックパックだけ置かせてもらって証明写真を撮りに百貨店へ向かいます。そう!次に行くカンボジアのビザ取得のために証明写真が欲しいのです。

 

なにやらタイで証明写真を撮ると顔立ちが東南アジア風味に修正されると聞き、面白そうだし安いし早いし証明写真を撮ってみたいと思ってもはやこのためだけに来たバンコク(と言っても過言じゃない)。より修正された方が違いが分かるだろうということで、前髪をあげて眉毛だけ描いて百貨店内の写真屋さんへ向かいます。

 

「証明写真撮りたいですー」

「はーい、サイズ選んでくださいー」

「これでお願いします」

「じゃあ、奥の撮影スペースで撮りますよー」

「はい、椅子に座ってください…背筋伸ばして、顎引いて、あ!引きすぎ」

いや、修正云々の前に撮影の時のポーズの指示が細かい!

この後さらに視線の位置、肩甲骨を寄せる、肩の高さを直される。やりすぎ!戻ってる!そこでキープ!めちゃめちゃ直される己の姿勢の悪さが恥ずかしい。

もう少し、キレイな姿勢を心がけようと心に決めつつ撮影は終了。出来上がりの時間を教えてもらってそれまでご飯を食べて待ちます。んー、どんな仕上がりになるか楽しみ!

 

 

時間になってレシートを見せて受け取ります。

こんなかんじでどう?と見せてもらった写真

 

いや、普通にわたし。

 

分からない程度に修正されていたのかもしれないけど、普通にわたし。思わず、親にも写真を送るけど「別にいつものあなたの顔だね」と返される始末。まさかの普通の証明写真に驚いたものの、なぜかサイズが豊富な(ちゃんと最初にサイズ指定済・しかも枚数も多い)証明写真を受け取って宿に戻ります。

 

まあ、普段いかに姿勢が悪いか知ることが出来て良かったです…気を付けよう。

 

 

電車を乗り継いで

色々あった(?)ペナン島を後にして、マレーシア出国となります。わたしはさらにマレー半島を北上してタイを目指します。ここの国境もなかなか面白いことがあった気がするのですが、手元に日記がなくて詳細が書き記せないのが残念なところ。

乗り継ぎの列車を何時間も待たなくてはいけなかったのと、とイミグレの休憩時間がはちゃめちゃに長くてすんごーく待った記憶。イミグレの休憩時間あけるの待ってたらタイ国鉄の発車時間に間に合わなくて乗れない…!とか焦ったけど、実際は列車も遅れているので何の問題もなかったという。

 

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きれいな車両でマレーシア最後の移動

でも本当にすんごい待ったんですよね、確か。Wi-Fiもないしひたすらベンチに座って日記書いたり、Kindleで本読んだりするけど時間がありあまって大変でした。たまたま日本人の短期旅行の方に声を掛けてもらい、おしゃべりして過ごせたのでラッキーでした。が、しかし。この方がわたし以上に英語が話せなかったようで、イミグレで説明されるタイへ陸路で入国する際の注意事項に対して見当違いの返答を繰り返してしまい、怒ったイミグレおじさんが「お前注意事項分かってるよな!こいつに説明しとけ!」とわたしに大声でまくしたててくる。怖いよー!こういうことを言ってましたよ、と説明し理解した様子を見届けると「ありがとな!」と優しい笑顔に変わったけれども。

 

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ペナンを出発したのは朝だったのに、すっかり暗くなっていました

なんやかんやありつつも無事にバンコク行の列車に乗り込むことができました。写真の窓にも映りこんでいますが、お高かったけれども車内で注文できるごはんを頼んでみました。まさかこんなに大きいスイカとタイティーが出てくるとは思わず驚いたけれども…(笑)

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タイティーの甘さに最初は驚いたけど、最後は大好きな飲み物に

半日ぶりのご飯を食べながら、乗り込んでくる人たちを観察しているとあっという間にベッドメイキングの時間。 この日に合わせて深夜特急を読み進めてきたわたしはひとり静かに興奮していました。閉められたカーテンの中で寝やすい格好に着替えて、深夜特急と共に旅をする。うーん、文字にするとなんかかっこいい気がする。

 

この旅中に100冊本を読もう!というテーマが自分の中であったのですが、この本を読むためにこんな環境まで準備したものの、環境からの刺激が強くて本の内容は全然残っていないというのが本音です(笑)