心折るものがいれば心あたためるものもいる
心折れて延泊を断念したわたし。
※詳しくは下記をご参照ください
たとえ心は折れていてもタイ国鉄のチケット確保+印刷ができるまでは宿に居座り、その後出発まで宿泊できる宿をBooking.comで検索して決めました。そんなに遠くないし、ゆっくりご飯を食べて宿を移動します。
住所を頼りにバックパックを背負って宿の前まで歩いていきます。宿と同じ名前のカフェに到着。宿はこの上かな?荷物置いたらここのカフェでコーヒー飲もうかな…とか考えながらカフェのスタッフにレセプションの場所を尋ねる。
「ここはカフェですよ」
…うんうん。知ってる。そうじゃなくて、わたしは宿の方に用があるんですよね。と思って予約画面を見せる。これならカフェの人も分かるでしょ。
「…?ここはカフェだけです」
…ええ?だってこのカフェと同じ名前の宿だし、住所もここだし…え?なんで、え?と戸惑っていると、別の店員さんも何事かと話を聞いてくれた。なんでも確かに以前はここの建物の2階に宿があったそう、でもすでにcloseされていてその時は違う名前の宿だった。Booking.comもよくみてみると宿の名前はカフェと微妙に変えてある。(.で区切る位置が違うとか大文字小文字の違いみたいな小さな違い)だから全く別物なのよ、と説明された。なによりわたし以外にもこうやって迷い旅人が来たことがあるらしく「本当は存在しない宿を掲載し続けるなんて本当にそのサイトは大丈夫なのか」となぜかすごく怒ってくれて、とにかくこの宿が存在しないことを報告したほうがいい!とかお金は支払ってしまったのか?とかすごく心配してくれました。
結局、カフェの人が近隣の宿に電話をかけてくれて宿泊料金と合わせて新しい宿の候補をあげてくれました。うう…ありがたい。ここのカフェで豪遊することを決め(たかが知れてる)、もともとの想定よりもお安い宿へ案内してもらい宿泊を決めました。
紹介してもらった宿のママもチャーミングな人で良かったし、観光が盛んになってからこういうトラブルが多くて困っているとも話していました。まあ、本当のところはどうかなんて分からないけどわたしは本当に優しくしてもらったと思っています。
ブッキング先生にはこの宿もうやってないよ!キャンセル料わたし払わないからね!とメールを入れると、わりとすぐに「すまんすまん、やってないこと確認とれたわ!教えてくれてありがとな!」みたいな返信が来ました。
カフェの店員さんにお礼を言いに行って、予約サイトのキャンセルも無事に済んだことを伝えるとすごく喜んでくれました。優しい。旅行に限ったことではありませんが、誰かとの関わりのなかで落ち込むことがあってもまた救いあげてくれるのもまた別の誰かなんだなーと感じたペナン島滞在でした。
ペナンで心折れる
KLLを離れ、マレーシア国内を北上しペナン島へ
そんなペナン島でわたしの心はぽっきり折れるのでした。
旅をはじめてこの時、約1週間。わたしは気が付いていました、自分の英語力の低さに。旅に出る前にも語学留学しようか結構考えたんですが、留学に費用をかけるよりも息の長い旅がしたいと思ったこと、実際に必要性を感じたらそのときあらためて検討すればいいと語学留学は見送っていました。
旅に出てとにかく日本人宿は避けて、自分の話したいフレーズをあらかじめ覚えて話す。おかげで最初は全然聞き取れなかった英語も1週間でずいぶん慣れました。だがしかし、聞き取れたところでそれを理解する土台が自分の中にないんです。
中高でやった英語なんてとっくに忘れてるんですよね。
いばることじゃないんだけど、キレイさっぱり忘れてるんです。教科書に出てくる登場人物の名前とか癖のあるリスニングCDの面白フレーズとかは覚えてるのに。宿に宿泊する分にはとくに問題はないけど、それ以上の会話は見込めない。自分の話もできないし相手のパーソナルな話も分からない。とても寂しい。
でもこれで心が折れたわけじゃなくて、ペナンで泊った宿のスタッフにWhat have you been today? って聞かれたときに心が折れました。What+todayで今日の何かを聞かれていることは分かりましたが
have you been...?
have you been...!?
と完全に思考停止しました。聞いたことある、習った記憶もある、でも記憶の奥底過ぎてぜんっぜんでてこない。宿スタッフもめげずに何回も聞いてくる。いやいや、ちょっと待ってほしい。今わたし必死にいろんな記憶の箱開けてるから。...え?have been でしょ、え...と回らない頭を一生懸命回して考えたけど一向に記憶は掘り起こされない。宿スタッフもめげずにまた聞いてくる。
いや、もう分らんわ。
わたしの良いところは思い切りのいいところです。めげない宿スタッフに、ごめんねなんだけどよく分かんないと答えます。めげない宿スタッフはなぜ自分の行った場所が分からないのか聞いてきます。っっっあああ!そういうことね!と理解して今日行った場所を答えたとき、思いっきりため息をつかれるのでした。
き、きずつくーーー!
そりゃあ、わたしの英語力があまりにも低いのが悪いんですけどもその宿スタッフの悪意を込めたため息に心がぽっきり折れてしまったのでした。一人で旅行していてこんなことも分からないのか、こんなに英語が出来なくても旅行ができるからいいよね、みたいなさーそういうことは言われてるの分かるから不思議だし辛い(笑)
ペナンからタイへいくつもりだったけどタイ国鉄のチケットがとれず、延泊しようかなと思ってた日の出来事で延泊迷ってたけど宿を移動することにしました。そして宿移動によりまた事件が起こるのでした(なぜ…)
KLLのおすすめ
正直、わたしにとってKLLは観光する場所って感じではなかったです。
でもそんな中でとってもおすすめしたい場所が1つありました。
もう建物からしてわくわくさせてくれます。
わたしが中国→中央アジアにこだわるのも、以前訪れたウズベキスタンが最高に面白くてもっと中央アジアを覗いてみたいと思ったからなんです。美術館へ行くならイスラム教の知識があった方が間違いなく得られる面白さは多いでしょうが、分からなくても十分面白いです。
中央アジアや中東方面に興味のある人はかなり面白いと思います。あと布とか刺繍が好きな人も。だって展示物がこれですよ?心くすぐられます。
館内は涼しくて快適だし、宗教と構えずに避暑がてら美術品と思って気軽に覗いてみてほしいです。新しい旅のひらめきに繋がるかもしれません。ぜひ!
KLL
全く記憶はないけど写真を見るとJB SENTRAL→GEMASとなっております。
この時窓側のだったんだけど、先に乗っていた隣の人が席を交換してほしいと頼んできます。わたしも車窓からの景色みたかったけど、いいよと答えて通路側に着席。正直、わたしの態度はあんまりいい態度じゃなかったと思う。だって自分も窓側が良かったし、でももう全然動く気ない人見たらいいよって言うしかなかったから。でもそのとき相手の人がすごく笑顔で「やっぱり日本人ってやさしいんだね!」って言ってくれたんです。
なんと、彼女の娘さんは日本で生活していてして職場の人や周囲の人がとてもやさしくて日本の人たちはいい人だと彼女に話していたらしいんです。そんなやさしい日本人と自分も会ってみたかった、まさかこんなところで会えるなんて!とすごく喜んでくれて、写真を見せてくれたり、ご飯を分けてくれたりした。少し不貞腐れた態度をとった自分がすごく恥ずかしかったし、彼女の娘さんの周りの人たちがいい人たちで本当によかった。
わたしは日本を代表して旅しているわけでもない、ただのそこらへんの人ではあるんだけど、でもわたしと関わった人はわたしを通して日本人の印象を持つのかもしれないと思うと感情に任せた態度はよくないなと改めて思い、気を付けようと心に誓うのでした。
そうして移動してきたマレーシア最初の街は首都クアラルンプール
本当にありがたいことに旅中ってたくさんの人のやさしさに触れるんですよ。しかもその多くは名前も知らない、今では顔も思い出せないような、その時一瞬だけ出会った人がほどんどです。ここクアラルンプールでもとても泣きたくなるくらい嬉しいことがありました。
宿へ向かうときに乗ろうとしていたMRTはとても混雑していて、大きいバックパックを持ったわたしは乗車をためらって見送ろうとしていました。そうしたら先に乗り込んだ見知らぬ女の子がスペースを作って手招きして乗せてくれたんです。ほかの乗客の人には申し訳ないけど、その優しさがすごく嬉しくて下ろしていたバックパックをまた担いで乗り込みました。
別に急いでいたわけでもないから乗れなくても全然良かったんだけれども、本当にそのやさしさが嬉しくて有難くて、わたしもやさしい人になりたいと思うのでした。ちなみにこの他人に寛容になりたいというフレーズは日記が手元にない今も、たくさん日記に書いたことを覚えているフレーズです。どれだけわたしの心が狭くて日々摩耗していたかがわかりますね(苦笑)
はじめての国境越え
COVID-19の影響によりSATY HOMEが続いているので、旅の期間中につけていた日記が手元にありません。また実家へ帰れるようになったらその時自分が何を感じていたか加筆していきます。なにせシンガポールははじめてじゃないし正直観光もすることないからしてないし、しがないバックパッカーにデパートで買い物したりカジノしたりする余裕もない。おまけに1泊しかしてないので記憶が非常に乏しいです。
そんな中でも覚えていることはこんなこと
- 空港到着時点で何も決まってなかった
- あわてて泊まるところのリサーチした
- 迷いながら宿に到着してドミ宿泊(初)
- 明け方に目が覚めた時部屋の床にたくさん人が転がってて驚く
- 女子ドミに男子が1人だけ転がされてて不憫だった
- チェックアウト前に散歩して宿に戻ったら荷物片されてた
そして何より、人生で初めての陸路での国境越え!
シンガポールからマレーシアへ渡るには選択肢が多くあったけど、安価で簡単なバスを選択(たぶん、そういう理由だった気がする)
今は便利な世の中なので、先人たちの経験を参考にさせていただいてバス乗り場へ。ここであってるはずだけど絶対ではないし、わたしは自分のことを分かっているので本当に大丈夫か心配だった。近くにいる人に、チケット売り場の人に、バスの運転手に、いろんな人に確認してのった国境越えのバス。ドキドキしたなー。
実際の国境越えではわたしの前に並んでいた外国人カップルがなかなか入国できなくて、自分も大丈夫かすごくドキドキした。あっさり入国したけども。
最初の国はここしかない
当時世界一周ブログを読み漁っていろいろんな人のテーマやこだわりに触れたけど、わたしにはこれっていう1本の柱みたいなものは特に見えてこず、それでも譲れないなと思っていたのは
という3点だけ。地図上できれいに一筆書きの世界一周になることにもこだわりは無かったし、旅の期間自体も未定。帰りたくなったら帰ればいいし、旅を続けたいなら続けられるところまで旅をすればいいと思っていました。もちろんこの国ではここに行ってみたいっていうのはあったけど、出発前はどんな旅になるのか想像もつかなかった。
でも出発前にルートを熟考してこの国の次はこの国・この時期にこの国でこれがしたい!と詳細に決めている人が多いなとわたしは感じていました。実際ルート作りは大変だけど楽しいものです。東回りにしようか西回りにしようか悩んだり、国境越えのことを考えたり。ただ私自身はルート作成してみるもののしっくりこない、とういか本当に想像できなくて。旅の期間も未定というのもあったと思うけど、絶対行きたいところはアジアのみ、その時どこで自分が何をしたいかなんて分からない。じゃあひとまず日本から飛ぶ、最初の国を決めようか?と思ったら割とすんなり決めることが出来ました。自分の中で譲れない3つを踏まえてトランジットなしで直行できるところ。
シンガポールがいいんじゃないか?
最初の国が決まると不思議なもので、あんなに悩んでいたルートづくりにも進展があります。もうルートとか決めなくていいや、自分がその時どこ行きたいか分かんないし。ざっくり方向だけ決めておこうとものぐさなわたしは決断するのでした。
シンガポールもはじめての国じゃないし、東南アジアははじめてじゃない国が多いし何とかなるでしょう!ということで最初の国シンガポールへ降り立ちます。